EY税理士法人
ライブラリー

Tax Insights for business leaders No.18
確実性を求めて

tax insights

アダム・スミスは1776年に、公正、便宜、効率、及び確実性の4つは最良の租税制度であると述べました。約250年後の現在、世界は税の確実性と奮闘しています。

今日の国境を越えた密接な貿易には、かつてないほどの不確実性の原因が存在します。不安定な税制や予測不能な税務当局の方針、その他の原因から生じる不確かな税金が存在した場合、企業は投資をやめ、投資額を減らし、又は投資先を変更することで対応します。その結果、政府はより低く、より予測不可能な歳入の流れとともに置き去りにされます。

税源侵食と利益移転(BEPS:Base Erosion and Profit Shifting)対策後の世界に目を向けると、そこはまだ均衡状態とはいえません。企業はより強固な調査を経験し、一方では、税務当局は、企業の確実な税務計画は積極的過ぎると感じることが多いようです。

確実性を求めるために納税者と政府の両方が、係争をより良好に解決する方法、さらには係争を完全に回避する方法を見つけることに関心を寄せています。納税者は、効果的な解決策を得るためにより強力な権利をタイムリーに与えられる必要があります。それは、公正であったとしても遅延すると不適格となり、甚だしく延期された場合、原則上は良い、又は公正な結果であっても不満足な結果となり、費用もかかるためです。

幸いなことに、G20とOECDは現在、税の確実性を改善させることに焦点を合わせています。OCEDの最近の調査では、企業に不確実性の原因についての情報と解決策の提案を求めています。OECDは、より多くの管轄区に強制的かつ拘束力のある仲裁にゆだねることを要求しており、彼らの協議事項には、共同コンプライアンスとAPAの価値の推進も含まれます。また、より広い仲裁プロセスへの取組みにも役に立ちます。

本号の日本版では、下記について掲載しています。

  • 不確実性を最大限に利用する
    私たちは知らないことをどのようにして知るのでしょうか? 企業は、不確実性を避けられないのであれば、何をすべ きかを把握する必要があります。
  • 税務係争の次なる新天地とは
    間接税が国庫の歳入の重要な部分を占める中、政府は徴税を改善する方法を模索しつつ、デジタル経済によって 引き起こされている新たな課題についても奮闘を余儀なくされています。
  • ギブ・アンド・テイク
    課税標準を拡大するために協働しようとしている国々は税率競争に移行しつつあります。企業はこの変遷に対し 先導的な取組みを模索しています。
  • より多くのことを実施すべき
    G20の議長国となるドイツに注目が集まっています。ドイツ財務省、国際税務の長官であり、OECDの財務委員会 (Committee on Fiscal Affairs)の議長でもあるマーチン・クライエンバウムが、今後の方向性について論議し ます。
  • ビジネスを成功に導く税務リスクの事前低減の重要性、事後の対応策
    今日の複雑な競争環境においてビジネスを円滑に進めていくためには、税務リスクを十分に考慮して事業活動を行 うことが必須となります。
  • OECD三層構造アプローチによる移転価格課税の増加への懸念
    OECDでは、多国籍企業の国境をまたぐ事業活動、そこで発生する移転価格に係る情報を税務当局がより透明性を 持って把握できるよう三層構造アプローチを提言しています。
  • 税務訴訟に対する企業の対応(EY弁護士法人のサイトへ)
    近年、租税訴訟を提起すること自体は必ずしも珍しくなく、その状況下でも納税者側が勝訴する事例も一定数存 在しています。
  • 「私たちは係争がより速く解決する段階にたどり着くでしょう」
    インド財務省の所得税課最高局長であるアキレッシュ・ランジャンとのインタビュー: インドでは国際的な税制改 革の影響を反映し、12億5千万の人口を持つ国の徴税の変化に直面しています。

本Tax InsightsをPDFでDownload(3.5MB)


英語版を見る