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Tax Insights for business leaders No.16
BEPSとビジネス

tax insights

税務機能は、1つの島ではありません。政府や税務当局のみではなく、今まで以上に投資家、規制当局、非政府機関、メディアや公衆を含めた、多くのステイクホルダーへ橋を架ける必要があります。

急激に変化する今日のグローバル・ビジネス・エコシステムの複雑性は、代表例としてスマートフォンに見ることができます。 数十カ国に所在する数百のサプライヤーによって様々な部品が設計、生産されているため、スマートフォンが実際にどこで「生産された」かを問うことが難しい場合があります。

この新しい現実は、経済協力開発機構(OECD)の「税源浸食と利益移転」(BEPS)プロジェクトを進める中で、世界中の政府やビジネスリーダーが直面する課題の1つにすぎません。OECDが世界中の税法を改正するための15の勧告を正式に発表した今、これらを実行に移す各国政府に注目が集まりつつあります。

BEPSプロジェクトはまだ初期段階にあります。各国は、OECDの勧告を実施するために必要となる法律が存在しない場合には、新たな法律の制定が求められ、様々な国がどのように、いつ勧告を実施するかについては不透明感な部分が多くあります。そのため、OECDの次のステップがより一層重要となります。不透明感への対応は、適切な時期に適切な行動をとることを意味し、これは簡単ではありません。

多くのことが依然として不透明な中、1つだけ明らかなことがあります。 BEPSプロジェクトは、単なるグローバルな租税フレームワークの改編ではなく、ビジネス・トランスフォーメーションにおける課題であるという点です。

BEPSプロジェクトによって、事業活動と納税額の調整を図ることが複雑化するのは明確です。 しかし、ビジネスを見直し、実際に価値をもたらしているものについて再考する機会としてBEPSを捉える企業は、競争上優位な立場に立つことができると考えられます。

本号の日本版では、下記について掲載しています。

  • 越境する税金
    各国では、BEPS勧告の導入を開始しております。 未だ全体像は明確ではありませんが、企業は、それらが財務から法務にまで影響するものであることを理解し始め、想定外の状況に対し準備を進めています。
  • 今後に向けて
    新たなBEPS改革に対しては、今後の動向を見極める姿勢をとる傾向があります。 しかし、BEPS改革を評価し、その対応への準備を始める企業が、新たな環境の中で優位な立場に立ちます。
  • 長期戦
    BEPS改革は企業のビジネスモデルの変更を促しますが、事業運営モデルへの対応は企業によって異なっています。 適正な対応を実施するためには、推進要素の分析が重要となります。
  • 新たな移転価格文書化制度の導入
  • グローバルM&A - BEPS導入の際、買収側が認識しておくべきこと
  • BEPSと関税の関係
  • 全面的な実施の必要性

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