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Harvard Business Review アジア:地域市場の再検討

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EYの視点

アジア:可能性に賭ける段階から、利益を実現する段階へ

各企業は、アジアに対する新しい資本投資戦略の構築を迫られています。幅広い地域における存在 感を求めるのではなく、各国における事業展開の充実度を重視するような投資戦略が求められています。一連のレポートの第2弾となる今回は、多国籍企業が新興アジア地域において、なりふり構わず進出を急ぐという戦略から、利益を重視する戦略に転換していくためにはどう進めるべきかについて議論します。

過去20年間において、新興アジア地域は各企業の成長に大きく貢献してきました。企業は、こうした地域が提供する業績拡大の可能性に対し多額の投資を行いましたが、そこで重視したのはまず自らの陣地を確保することでした。しかし、売上は成長を続けているものの、利益率の確保はそれほど容易でないことが明らかになっています。

アジアの新興国経済がより成熟したものに変革しつつある今日、企業が採用すべき戦略は、幅広い対象地域において十分な存在感を発揮できないものではなく、特定の国やカテゴリーにおけるマーケットリーダーの地位を目指すものでなければなりません。利益率は、市場におけるリーダーの地位と密接に連動しています。市場の上位2、3社が業界全体の利益の約6割~7割を獲得していることを
考慮すると、事業の厚みを重視し、市場シェアを獲得することが不可欠です。

しかし、1つの企業がどの地域においても勝利することは困難です。アジアの新興国すべてにおいて市場シェア3位以内の地位を確保している企業はほとんどありません。これは、消費者の購買行動や販売チャネルの状況、競合他社との関係や各国の特性が、それぞれの市場において異なっているためです。

企業のさらなる発展には、以下を実践する必要があります:

  • 自社が特定の市場やカテゴリーにおいてマーケットリーダーの地位を獲得できる能力について再評価するため、事業ポートフォリオのレビューを行う
  • 優先度の高い国に対しては、大胆な合併・買収策やより柔軟なパートナーシップの締結など、事業の変革を促すような契約を結び、市場シェア拡大に努める
  • ジョイントベンチャー、流通業者及び直接原価を検討し、営業モデルの事業規模を調整する
  • カテゴリーよりも国という単位を優先できるように、組織の再編を行う
  • 利益率向上のため、コスト面及び組織面における大規模な変革を実施する
  • マーケットリーダーとなる可能性が低く、利益を生むことが難しいと思われる市場においては、出口戦略を策定し、損失拡大を防ぐ

アジア:地域・市場の再検討

十数年前には論理的に正しかった「陣地を確保する」という戦略は、急速に 変化し続けるアジアにおいて利益を確保したいと考える多国籍企業にとっ ては有効性を失っています。

本レポートでは、下記の詳細について記載しています。

  • 可能性に賭ける:これまでの展開
  • アジア市場の停滞
  • それでもアジア市場の魅力は残る
  • 利益を実現する:スケールの重要性
  • 市場シェアの拡大:実現はより困難に
  • 業務範囲の拡大から、質の充実へ
  • 課題:成功の条件
  • 業務範囲よりも業務の質を重視する投資戦略の実行
  • 結論

※本レポートの全文はPDFでご覧いただけます。


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