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BEPS update
~シンガポール、ルクセンブルク及びロシア~

Japan tax alert 2018年3月9日号
本BEPS updateでは、EYグローバルから発行されているタックス アラートから各国のBEPS最新情報を抜粋してお知らせします。なお、各国の詳細情報については、英語の原文を参照ください。

シンガポール

2018年2月19日、シンガポールは2018年度予算案を発表し、その中で、デジタル経済における税制の公平性と弾力性を確保するため、2020年1月1日より、輸入サービスも物品サービス税(GST)の適用対象とする方針を示しました。企業間(BtoB)輸入サービスは、リバースチャージ方式により課税されます。非課税供給を行う企業もしくは課税供給を一切行わない企業のみが、リバースチャージを適用する必要があります。企業から消費者への(BtoC)輸入サービスに対する課税は、国外事業者登録制度を通じて行われ、シンガポールの消費者にデジタルサービスの著しい供給を行う国外サプライヤ及び電子商取引業者は、シンガポール内国歳入庁(IRAS)へのGST登録が義務付けられます。詳細については、IRASが2018年2月までに発表する予定です。

提案されている国外事業者登録制度は、低額商品の電子商取引には影響しません。低額商品の輸入(商品が空輸もしくは郵便で輸入され、その価値が400シンガポールドル未満の場合)については、政府によって審議が進められています。

詳細:Singapore releases Budget 2018, dated 26 February 2018(英語)

ルクセンブルク

2018年2月20日、ルクセンブルクで国別報告書に関する大公令(以下、「本大公令」)が公布されました。本大公令には、ルクセンブルクと有効な情報交換関係を有する国・地域のリストが含まれているため、国別報告書をルクセンブルクで提出する義務があるのか、あるいは他の国・地域で提出できるのかの判断にかかわってきます。本大公令に記載されているリストは2つあり、1つは2016年1月1日開始の会計年度を対象としたリスト、もう1つは2017年1月1日開始の会計年度を対象としたリストです。

加えて、ルクセンブルクは、多国間税務行政執行共助条約が発効する前の年度についても、国別報告書を交換する場合があると宣言した37の国・地域の1つでもあります。そのため、多国間税務行政執行共助条約の発効が2017年以降であっても、情報交換関係を締結している国・地域の双方が当該宣言を行っている場合は、同条約に基づき、2016年に開始した事業年度を対象とする国別報告書の交換が可能となります。

ロシア

2017年12月29日、現行の外国子会社(CFC)合算税制を一部改正するための2017年12月28日付連邦法第 436-FZ号が、ロシア大統領による署名を経て、ロシア連邦政府ポータルサイトにて公示されました。新ルールにおける改正点は主に次の通りです。(i)CFCの金融資産取引に係る課税標準算定プロセスに関する新ルール、ii)デリバティブを用いた特定の取引から生じる所得を能動的所得とみなすルール、(iii)外国法人がロシア国内で果たす機能のうち、ロシアの法人税上の居住者として判定されない機能のリスト、(iv)2015年に先立つ3年以内に発生したCFCの欠損金の繰越に関するルール、(v)CFCの利益配分に関するルール、(vi)CFCが清算された場合の資産売却に係る個人所得税に関するルール、(vii)国外の連結グループに属するCFCの課税標準算定に関するルール、(viii)多層的資本構造に対するCFC免除に関するルール、(ix)ロシアに恒久的施設を有すると認定されない外国法人による活動リストの拡大、(x)CFC利益に対する移転価格規則の適用免除。新ルールのほとんどは2016年以降に算定されたCFC利益に適用されますが、2017年1月1日に発効する改正も少数あります。


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