EY税理士法人
ライブラリー

BEPS update
~マレーシア、韓国及びルクセンブルク~

Japan tax alert 2017年9月6日号
本BEPS updateでは、EYグローバルから発行されているタックス アラートから各国のBEPS最新情報を抜粋してお知らせします。なお、各国の詳細情報については、英語の原文を参照ください。

マレーシア

2017年7月15日、マレーシアは、移転価格規則を改定し、OECDのBEPS勧告(行動8-10及び行動13)に準拠した文書化要件を導入した改正移転価格ガイドラインを発効しました。改正ガイドラインは、契約に関連する実質優先(substance over conduct)の原則を採用し、果たす機能、使用する資産及び想定されるリスクについて、より詳細な分析を求めています。分析においては、移転価格の結果を確認するため、関連者間の事業実態及び価値創造を重視するべきとしています。また、ガイドラインは、想定されるリスク及びリスク管理を行うための財務能力を重視し、遂行に重要な機能の報酬を増額することにより、価値創造活動と移転価格の結果を合致させる機能分析も求めています。契約書の条件に従っていない場合、取引は、事実に基づく実態に応じて取り扱われることになり、商業的実態のない取引は無いものとみなされる可能性があります。

また、要請を受けた場合、企業は、組織構造、事業及び産業の状況の説明、価格設定方針、移転価格算定方法の適用、並びに財務情報を記載したマスターファイルを提出しなければならないとしています。マスターファイルの要件は、国別報告書の提出義務がある納税者に適用されます。すなわち、グループ収益が30億リンギット(約6億8,000万米ドル)以上の多国籍企業が対象となり、外国多国籍企業の在マレーシア子会社も含まれます。

詳細:Malaysia updates its transfer pricing guidelines and introduces master file requirements, dated 11 August 2017(英語)

韓国

2017年8月2日、韓国企画財政部は、2017年税制改正案を発表しました。雇用の創出、富の再配分、税収基盤の拡大を目指しています。2017年税制改正案には、OECDのBEPS行動2(ハイブリッド・ミスマッチ・アレンジメントの効果の無効化)及び行動4(利子損金算入や他の金融取引の支払いを通じた税源浸食の制限)に沿った規定も含まれています。特に指定のない限り、2017年税制改正案において提示された改正事項は、概して、2018年1月1日以降に開始する会計年度より効力が生じる予定です。

詳細:Korea announces 2017 tax reform proposals, dated 18 August 2017(英語)

ルクセンブルク

2017年8月4日、新たな知的財産(IP)優遇税制に関する法案第7163号がルクセンブルク議会に提出されました。新IP税制は、国内の研究開発活動を強化し、外国人投資家がルクセンブルクへの研究開発投資を検討するよう促進を図ることを目的としています。新IP税制は、OECDが行動5に関する最終レポートにおいて策定した「修正ネクサスアプローチ」に準拠したものです。旧IP税制同様、適格知的財産権から生じる適格純所得は、80%に相当する額が免税の恩恵を受けることができます。また、適格知的財産権は、富裕税が100%免税されます。法案が成立した場合、新IP税制は2018課税年度から発効し、2021年6月30日までの移行期間中は、ルクセンブルクの旧IP税制と併存します。ただし、新旧IP税制を重複して適用することはできません。

詳細:Luxembourg introduces draft law on new IP regime, dated 25 August 2017(英語)


国別・行動計画別のBEPSデータベースへ(国別にアラート情報を検索可能です)


英語の全文アラートへ