EY税理士法人
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BEPS update
~香港、インドネシア、台湾及びベルギー~

Japan tax alert 2017年8月22日号
本BEPS updateでは、EYグローバルから発行されているタックス アラートから各国のBEPS最新情報を抜粋してお知らせします。なお、各国の詳細情報については、英語の原文を参照ください。

香港

2017年7月31日、香港政府は、BEPS対抗措置に関するコンサルテーションレポートを公表し、2016年終わりに開催されたコンサルテーションプロセスにおいて取り上げられた各問題についての政府の結論を示しました。コンサルテーションレポートによれば、コンサルテーションプロセスを通じて、BEPSパッケージに関する実施戦略に対し、幅広い支持が得られたとのことです。具体的には、OECDが設定した4つのBEPSミニマムスタンダードを実施すると同時に、香港のシンプルで低税率の制度を維持することに重点的に取り組むとのことです。また、香港が各措置に関連する法案を作成する際には、引き続き同じ原則に従うと明記されています。コンサルテーションプロセスを受けて、BEPSに関する提案は、前向きに修正され、明確化されました。コンサルテーションレポートによれば、4つのミニマムスタンダードに関する相互評価が近日中に行われることを踏まえて、2017年末までには、各ミニマムスタンダードに関連する措置を実施するための法的枠組みを整備し、修正法案を香港立法会に提出する予定であるとのことです。

詳細:Hong Kong releases Consultation Report on Measures to Counter Base Erosion and Profit Shifting, dated 4 August 2017(英語)

インドネシア

2017年6月19日、インドネシア政府は、インドネシア源泉の所得を有する非居住者に対する租税条約濫用防止規定を改正する規則を発表しました。新規則では、租税条約濫用防止を強化するため、以下を実施します。1. 上場企業に対する受益者要件の免除を撤廃する。2. 納税者に対し、経営、資産、人事及びその他の事業活動に関する実態を含め、キャピタルゲイン及び事業所得についての租税条約濫用テストを全て満たすことを求める。3. 法的構造が経済的実態と異なる場合は、法的構造より経済的実態を優先することに重点を置く。

また、租税条約上の恩恵を受けるためには、非居住者の所得は自国において課税対象でなければならないという要件、いわゆる課税対象テスト(subject-to-tax test)が撤廃されます。課税対象テストにより、特にインドネシアと香港の租税条約の適用について、技術的な不確実性が生じる場合がありました。したがって、同要件を撤廃することにより、こうした不確実性が除去されます。今回の改正は、BEPSの多数国間条約(MLI)を通じて主要目的テスト(PPT)及び簡易的な特典制限条項(LOB)を適用するインドネシアの立場に沿って、インドネシアが、租税条約濫用防止政策を強化することにより、租税条約の濫用に対抗していく意向であることを示すものです。新規則は、2017年8月1日より適用されます。

台湾

2017年7月27日、台北国税局は、電子商取引サービスを提供する国外事業者の税務上の取扱いを明確化するための税務通達を公表しました。この通達は、2017年4月24日に発表された税務ルーリング第10600549520号における定義に沿っています。通達では、台湾にPEを有さずに、台湾の居住者に電子商取引サービスを提供する国外の企業、組織、機関及びその他の団体は、付加価値型及び非付加価値型営業税法に基づき、営業税(VAT)が課税されると規定しており、売上高が480,000台湾ドル(約16,000米ドル)を超える場合は、税務当局への登録が義務付けられます。居住者である業者が国外の仲介業者を通じて販売を行う場合(居住者である業者の代わりに、国外の仲介業者のウェブサイトにより支払を徴収する等)、国外の仲介業者はVATが課税されますが、VATを計算する際に、統一発票に記載された額を控除することができます。

ベルギー

2017年7月27日、ベルギー議会は、OECDの国別報告書の自動的交換に関する権限ある当局による多国間合意を導入する法案を承認しました。多国間合意の批准には、ベルギー国王による最終承認が必要です。第1回目の国別報告書の交換は、2018年6月に行われる見通しです。

2017年7月31日、ベルギーは、米国との間で、国別報告書の自動的交換に関する税務当局間合意(CAA)を締結しました。

詳細:US completes CbC competent authority arrangements with five additional countries, dated 31 July 2017(英語)


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