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インド税務当局、恒久的施設への利益帰属に関する規則の改正案についてパブリックコメントを募集

Japan tax alert 2019年5月23日号

エグゼクティブサマリー

恒久的施設(PE)への利益帰属に係る問題の重要性、並びに明確性の向上と予測可能性を確保する必要性を認識して、インド税務当局、すなわち直接税中央委員会(Central Board of Direct Taxes、以下「CBDT」)は、PEへの利益帰属の既存のスキームを検討し、インド所得税法が定める現行の規則の改正を提言するための委員会を設立しました。委員会の報告書は2019年4月18日、パブリックコンサルテーション向けに公表されました。

委員会は、さまざまな選択肢を検討した後、販売が行われる管轄地と供給が行われる管轄地との間で利益を配分するバランスのとれたミックスアプローチを提言しました。このアプローチには、一方で過度の帰属を防ぎ、もう一方でインドの収益の持分を守るために必要なセーフガードが含まれています。したがって、インド国内で生じた利益の配分に基づく「部分的配分」の選択肢は、租税条約並びにインド所得税法の下で容認されると報告書は結論付けています。

委員会は、売上(需要を表す)、労働力、資産(マーケティング活動を含む供給を表す)の均等加重に基づく3要素法に顕著な利点を見出しました。

さらに、委員会は、利益が「重要な経済的実体(significant economic presence)」に帰属する場合、ユーザーの貢献が資産または従業員の代わりになり得ることを提言し、共通連結法人税課税標準(Common Consolidated Corporate Tax Base、以下「CCCTB」)に関するEUのアプローチに従う選択肢を検討しました。

全体として、委員会の提言は、資本輸入国としてのインドのニーズを考慮し、「市場である管轄地」内で生じた利益に課税する源泉主義の新たな形態を開発しようとしているように見えます。しかし、提言の成果が、PEの帰属に関する経済協力開発機構(OECD)のガイダンス並びに多国籍企業および税務当局に対するOECD移転価格ガイドライン(OECD TPG)を拠り所とする国際税制により合致したものとなるためには、一定の改善と修正を検討する必要があります。

また、CBDTは、納税者の居住国が当該アプローチを租税条約と整合していると見なさない場合の二重課税リスクの可能性、並びに納税者のコンプライアンスの負担も考慮する必要があります。インドで事業を展開している多国籍企業は、自社のビジネスモデルに対する提言の影響をレビューするとともに、二重課税のリスクがあるか検討する必要があります。

※本アラートの詳細は、下記PDFからご覧ください。


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