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QI/FATCA: IRS宛て宣誓に関するアップデート情報

Japan tax alert 2018年8月9日号

QI宣誓および定期検証

米国内国歳入庁(IRS)は2018年7月31日および8月2日にQI宣誓および定期検証(Periodic Review)に関し、ロンドンおよびフランクフルトにて説明会を開催しました。

すでにご案内のとおり、 IRSはQIポータルサイト上においてQI責任者(レスポンシブルオフィサー以下「RO」)による宣誓機能が装備されたことを公表しており、各QIはIRS宛て宣誓の実施が可能となっております。その後、QI宣誓と定期検証プロセスに関し、関係者および業界団体から多くの質問がIRSに寄せられていました。今回の説明会では、主に以下の項目についてIRSから説明および参加者との協議が行われています。

  • QIが実施する宣誓プロセス
  • 旧QI契約(歳入手続2002-55、適用期間2002年〜2013年)および新QI契約(歳入手続2017-15、適用期間2014年以降)の主な相違点
  • QI宣誓の提出方法および定期検証に関する実務上の課題

説明会ではIRSと参加者との間で多くの質疑応答が行われておりますが、以下に質疑応答にて示されたIRSの見解の一部をご参考までにご案内させていただきます。

宣誓対象期間のうち1年を検証対象年度と選択した場合、当該年度中に生じた重大な過失や契約不履行のみを報告するだけでは不十分であるとの見解が示されています。したがって、2017年を検証対象年度と選択した場合、2017年分として特定された重大な過失などのみならず、2015年および2016年分として特定されたものも報告を行うこととなるため、各QIにおいては、検証手続きに不足がないか今一度点検を頂く必要があるものと考えられます。

また、旧QI契約ではQI外部検証報告書の提出が必要でしたが、新QI契約では有効な内部統制に関する宣誓と定期検証に基づく事実情報の提出が必要ですが、旧QI契約で求められていた詳細な手続きと比較し、より一般的かつ広範な手続きが必要になるものとIRSは考えていることにも触れられています。

一定の小規模なQIの場合は定期検証が免除されていますが、その場合、免除申請は2018年9月1日までにQIポータルサイトを通じて行う必要があります。期日以降の免除申請は受理されないとしているため、免除の対象となるQIは早急に対応を行う必要があります。

FATCA宣誓

2018年7月24日、IRSはFATCA宣誓機能を含め、FATCAポータルサイトのアップグレードを行いました。また、7月31日に、IRSは同ポータルサイトにて既存口座特定完了に係る宣誓および定期的宣誓が可能なったことを公表しています。

アップデートの内容:

① FATCAステータス区分の詳細化
従前、3区分であったFATCAステータスが、13区分に詳細化されています。これに基づき、今回の宣誓の要否および必要な宣誓の種類等が判別されることになるため、宣誓が不要とされているモデルⅠ国所在のFFIを含め、すべてのFFIは、FATCAステータスの再選択が必要となります。

② 初度宣(COPA)機能
アカウントホームページにある初度宣誓リンクから、FATCA遵守責任者が必要な質問に回答する形で宣誓が可能となっています。宣誓の実施状況はアカウントホームページに表示されることとなります。

③ 定期宣誓機能
COPA(初度宣誓)同様、必要な質問に回答しその結果に応じ宣誓が可能となっています。その対応状況もアカウントホームページ上表示されることなります。

各FFIに対しIRSよりメッセージが送付されており、ポータルサイト上、宣誓期日が表示されております。宣誓期日は2018年12月15日まで延期されているため、宣誓に向けた検証等の対応に時間的猶予が与えられた形となっております。各金融機関におかれましては、これまでのFFIステータスの区分に応じた宣誓が行えるよう、FATCA遵守態勢について検証を実施し、不備がないことを確認、または、不備がある場合は宣誓期日までに是正ができるようご対応いただくことが肝要です。