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欧州委員会、デジタル税の導入を提案

Japan tax alert 2018年4月17日号

エグゼクティブ・サマリー

2018年3月21日、欧州委員会は、デジタル関連事業活動に対する課税の新たな指令に係る2つの提案(以下、「本提案」)を発表しました。

欧州委員会の本提案は、デジタル・サービス税(DSTあるいはDST提案)と呼ばれる暫定措置と、重要なデジタル・プレゼンス(SDPあるいは重要なデジタル・プレゼンスに係る提案)を有する場合の法人税制に係るルールを策定する中長期の理事会指令の2段階のアプローチを内容とするものです。

DST提案が欧州連合(EU)加盟国全域での総収入(売上高)に一律3%の税率を課すものであるのに対し、SDP提案はデジタル恒久的施設(デジタルPE)という新しい概念に注目し、併せて、帰属利益に関するルールを改訂するものです。

本提案と併せて公表されたQ&A資料によると、DSTは、現時点では効果的に課税されていない事業活動がEU加盟国に、即時に、年間約50億ユーロの税収をもたらすとされています。かかる税収を、EU加盟国の国内総生産(GDP)比で配分する場合、新税に賛成の立場を示してきた5カ国(フランス、ドイツ、イタリア、スペイン、英国1)には約34億ユーロの税収が見込まれることとなります。

欧州委員会は、本提案と併せて公表されたプレス・リリースにおいて、SDPに係る施策が、最終的には「共通連結法人課税標準」(Common Consolidated Corporate Tax Base: CCCTB)に統合

上述の2つの提案は、新しい指令によって、いずれも実現する可能性があると思われます。欧州委員会の本提案は、理事会によって採択され、欧州議会で協議されることとなりますが、欧州委員会は、遅くとも2019年12月31日までに最終的な採択がなされ、2020年1月1日付けで国内法が施行されることを期待しています。

前述のQ&Aには、本提案、実施手法並びに想定されるタイミングに関連してなされた欧州委員会の対応の根拠が述べられています。本提案と併せて公表されたファクトシートにも追加的な情報が記載されています。

1 フランス:10億1,000万ユーロ、ドイツ:14億9,000万ユーロ、イタリア:5億4,000万ユーロ、スペイン:3億6,000万ユーロ、英国:7億6,600万ユーロ(出所:世界銀行GDP統計)

※本アラートの詳細は、下記PDFからご覧ください。


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