EY税理士法人
ライブラリー

オーストラリア、2017年7月1日から国境を越えたデジタル財の供給にGST課税、少額輸入貨物には2018年7月1日から

Japan tax alert 2017年7月10日号

この度、オーストラリア政府は、物品・サービス税(以下、「GST」)の課税対象範囲について、国外サプライヤーが供給する少額輸入貨物とデジタル製品に拡大する改正案を法制化しました。 デジタル製品への課税は2017年7月1日から開始されましたが、少額輸入貨物に対する課税はその1年後の2018年7月1日から開始される予定です。 これらの措置の詳細は、以下の通りです。

少額輸入貨物への課税

  • 1,000豪ドル以下の価格で消費者向けに売買される商品のうち、海外から輸入されるものについては、2018年7月1日以降GSTの課税対象となり、当該販売において売手はGSTを徴収する必要があります。このため、商品の販売者はオーストラリアにてGSTの課税事業者登録を行う必要があります。
  • ただし、オーストラリアに関係する売上高が75,000豪ドル未満で、電子配信プラットフォーム又は商品配送業者経由での販売を行わない場合は、GSTの課税対象にはならず、GSTの課税事業者登録も必要ありません。
  • 一方、商品価格が1,000豪ドルを超える場合、通常の輸入通関手続きに従い、 輸入者となる消費者は輸入通関時にGSTを支払う必要があります。
  • 輸入通関時に税関が課税するのではなく、売手がその販売においてGSTを課税する当該モデルは、オーストラリア政府の生産性委員会(Productivity Commission)によってさらなるレビューが実施される予定ですが、2017年6月 26日に発効された法律にはすでに盛り込まれています。

デジタル財と役務への課税

国外サプライヤーによるオーストラリアの消費者へのデジタル財及び役務の供給が、2017年7月1日よりGSTの課税対象となりました。 これには、動画のストリーミング、音楽やアプリのダウンロードなどのデジタル製品に加え、消費者向けのサービス、一部の金融商品、権利、ゲーム製品及び保険などの無形資産の供給にも適用されます。 ただし、デジタル財や役務の供給が一般消費者向けでないことを非居住者が適切な段階を踏んだ検証により結論づけられる場合はこの限りではありません。 また、GSTの課税義務を電子配信プラットフォーム運営者に移すことも可能で、その様な措置を行った場合も課税義務は免れられます。 一方、非居住者には、GSTの課税事業者登録を限定的な形式で行うことで納税申告の負担を軽減させる措置等の選択肢もあります。


Japan tax alert 2017年7月10日号をPDFでDownload (134KB)