EY税理士法人
ライブラリー

BEPS update
~インド、インドネシア、英国、タイ、ロシア~

Japan tax alert 2018年4月05日号

インド

インドの2018年度財政法案は、現在、立法手続きが進められていますが、2018年3月14日、インドの構成事業体による国別報告書の提出期限について修正が行われました。提出期限が変更されるのは、(i) 最終親会社が自国で国別報告書の提出を義務付けられていない場合、(ii) 最終親会社の所在国・地域がインドと国別報告書に関する情報交換協定を締結していない場合、(iii) 最終親会社の所在国・地域で体系的な不履行(systemic failure)が認められる場合のいずれかに該当する場合です。該当する場合、インドにおける国別報告書の提出期限はインド税務当局が指定するとしています(すなわち、現在の提出期限である2018年3月31日以外の日となります)。

インドネシア

2018年3月、インドネシア国税総局(DGT)は、インドネシアと情報交換に関する国際協定を締結している国のリスト、並びにインドネシアとの適格当局間合意(qualifying competent authority agreements:QCAA)を有している国のリストを会計年度ごとにウェブサイトに掲載しました。当該情報は、多国籍企業グループがインドネシアにおいて国別報告書を提出する義務があるか否かを判断する際に有用となります。

英国

2018年3月13日、英国政府は、2017年度秋季予算案の中で発表した法人税とデジタル経済に関するポジションペーパーの更新版(以下、「本ポジションペーパー」)を公表し、政府の最新の見解を示しました。本ポジションペーパーであらためて示された政府の見解は以下の通りです。

  • ユーザーの参加と関与は、一部のデジタルビジネスモデルの価値創造にとって重要な側面であり、ユーザー生成コンテンツの提供や、ブランド等の特定の無形資産への貢献といった複数のチャネルを通じて反映されると考えられる。
  • デジタル化により生じる税務上の課題に対する最適かつ最も持続可能な解決策は、ユーザー参加の価値を反映するように、多国間で国際的な法人税制の枠組みの改革を行うことである。本ポジションペーパーでは、多国間による解決策の立案に関する政府の現在の考えを説明している。
  • 国際的な税制改革が行われない限り、収益ベースの課税等の暫定措置が必要かどうかを検討する必要がある。本ポジションペーパーには、暫定措置の範囲と内容、並びに暫定措置を実施する上で新興企業及び成長企業を保護するために講じ得る対策に関する重要な考慮事項のいくつかを記載している。

上記の見解は、当初のポジションペーパーで示された見解と本質的に同じですが、コンサルテーションを経て、新ルールの適用方法や暫定措置の策定において対処すべき課題に関する政府の考えがより詳細に説明されています。一方、本ポジションペーパーでは、政府の最終的な見解は明らかにされていません。代わりに、未解決の問題点をより詳細に理解し解決するため、企業やその他のステークホルダーとの連携を促進する目的で、政府の最新の見解が示されています。

タイ

2018年3月13日、タイの税法改正案が閣議に付されました。デジタル経済が進展する中、タイは、仮想通貨、デジタルトークン、新規仮想通貨公開(initial coin offerings:ICO)等のデジタル通貨投資に対し課税する方針です。基本的に、デジタル資産から生じる所得は、配当もしくはキャピタルゲインのように課税所得として扱われ、他の通常所得と同様の方法で課税されるようになります。改正案は、近い将来、閣議決定の議題に含まれる見通しです。

ロシア

2018年2月21日、ロシア政府の公式ウェブサイト上で、2月21日付政令第184号(以下、「本政令」)が公表されました。本政令は、連邦税務庁に対し、情報交換に関する多国間条約に加盟していない国、あるいは行政上の慣行が二国間条約の締結に基づいている国との間で、金融口座情報及び国別報告書の交換に関する二国間条約の交渉と署名を行う権限を与えるものです。